「キリオス選手のサーブってダイナミックだよね。
参考にしてみたいけど、どう打ってるのかな?」
今回はこんな声にお答えします。
- キリオス選手のサーブ
- サーブの特徴3つ
- クイックサーブの特徴
現在はテニスコーチとしても活動中。
キリオス選手といえば2014年のウィンブルドンでナダル選手に勝利した選手。
この一戦で一気に話題に上がった選手ですよね。
「悪童」「暴君」などあまり好印象でないニュースも取り上げられますが、大胆かつ繊細なショットから繰り出されるプレーは非常に魅力的です。
今回はそんなキリオス選手のサーブについてまとめていきます。
キリオス選手のサーブ

こちらは2020年全豪オープンのサービス集です。
ファーストサーブ最高速度が世界2位
2019年の調査によると、1位 R・オペルカ 228km/hに次いで、2位 N.キリオス 226km/hとなっています。(http://datatennis.net/archives/5538/調べ)
審判もよけるだけで精一杯かもしれませんね。
ファーストサーブ平均速度は1位
ファーストサーブの平均速度はキリオス選手が202km/hで1位(2019年全米オープン)を獲得しています。
平均しても200kmを超えているのは驚きです。
セカンドサーブ平均速度は6位
セカンドサーブは164km/hで6位です。
これは錦織選手のファーストサーブとほぼ変わらない速度です。
なぜここまで安定して速いサーブを打ち続けられているのか。
その秘訣について掘り下げていきましょう。
キリオス選手のサーブ

特徴は、
- 肩幅より広い安定したスタンス
- 丁寧な低めのトスアップ
- 低重心からの前へ飛びながらのスイング
この3つ。
1つずつ見ていきましょう。
肩幅よりも広いスタンス

右のフェデラー選手と比べると、キリオス選手は肩幅1.5倍ほどは広げています。
ここまでスタンスが広い選手が珍しいです。
スタンスが広いメリットは、重心が低くなりバランスが取りやすいこと。
上にジャンプする選手にとって広いスタンスはあまり効果的でないため、多用されないのかもしれません。
丁寧な低めのトスアップ
キリオス選手のトスは低く見え、打点に置きにいくような丁寧さも感じます。

実際にもフェデラー選手のトスはトロフィーポーズの2倍の高さですが、キリオス選手は1.76倍ほど。
これは打点が低いのでなく、トスの上がりっぱなで打つクイックモーションで打っているためです。
このクイックモーションのサーブについては、次の章で解説していきますね。
前へ飛びながらのスイング
キリオス選手は上よりも前方向へジャンプしています。
前へジャンプすることでボールを上からおさえ込めるので、ボールの加速に繋がります。
身長も200cm近いので、あまりジャンプしなくても打点は十分高いのかもですが。
ジャンプは前へすべき?
ジャンプの方向は人それぞれですが、身長が低いからといって上へ飛ぶのはナンセンスです。
ジャンプする目的は下半身の力をボールへぶつけるため。
全身を使ったスイングには、前方向にもジャンプした方が理にかなっているのです。
ボールの威力を強めたい場合は、ジャンプの方向も大切かもしれませんよ。
クイックサーブの特徴

クイックサーブとは、トスの上がりっぱなで打つサーブのこと。
キリオス選手の他には、ドルゴポロフ選手やティプサレビッチ選手が挙げられます。
クイックサーブのメリット
クイックサーブのメリットは次の3つです。
- トスが安定しやすい
- 打点が意識しやすい
- 相手のリズムを崩しやすい
一つずつ見ていきましょう。
トスが安定しやすい
クイックサーブではトスが低いため緊張して普段より力が入ってたり、風が強かったりしても影響が出づらい。
トスが安定すればサーブも安定するといっても過言ではありません。
トスの安定こそがクイックサーブ最大のメリットですね。
打点が意識しやすい
クイックサーブは打点に置きに行くようにトスを上げるため、打点が意識しやすい。
打点が意識できることで、球種やコースもコントロールしやすくなります。
同じフォームでも打ち分けができるって魅力的ではありませんか?
相手のリズムを崩しやすい
クイックサーブはトスアップしてから打つまでが短いため、リターンする相手のリズムも崩しやすいです。
(打つまでが)早い+(打ってからも)速いの合わせ技こそ、キリオス選手の強さかもしれません。
たまにクイックサーブを打ってみるだけでも相手のリズムを崩せるかもしれませんね。
クイックサーブを打つために
クイックサーブは非常に魅力的ですが、実際に打つのはとても難しいです。
それでも取り入れてみたい方は以下を参考にしてみてください。
- トロフィーポーズは丁寧に
- 上半身はリラックスして振り切る
トロフィーポーズは丁寧に
クイックサーブはトロフィーポーズの時間が短くなるため、どうしても焦りやすくなります。
しかしトロフィーポーズがしっかり作れることで、体のひねりや下半身のバネが活かせます。
時間こそ短いものの、トロフィーポーズは焦らずしっかり作っていきましょう。
上半身はリラックスして振りきる
クイックサーブではラケットは止まることなく、動き続けるでしょう。
ですが力み続けてしまえば窮屈なスイングとなりやすい。
そのため利き腕はある程度リラックスしつつ、するどく振りぬいていきましょう。
キリオス選手の今後に期待!

キリオス選手はメディアをよく騒がせてしまいまいますが、その魅力はテニスにも溢れています。
よりキリオス選手について詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しく紹介されています。
ニック・キリオス( Nick Kyrgios)のプロフィール、プレースタイル、スタッツなどを紹介していきます。…
実際キリオス選手のサーブは地元オーストラリアでも参考にされているそうですよ。
時折クイックサーブも混ぜてみても、相手を翻弄できて面白いですね。
この記事が少しでもお役に立てれば光栄です。
本記事はここまでです。