「もっと速いサーブが打ちたいけど、力づくで打っても安定しないし肩も痛めそうで怖い。肩に負担をかけなくてもサーブを速くする方法ってあるの?」
- サーブは体のひねりが必要不可欠
- スピードを上げるには足はそろえるべき
- 体幹を鍛えれば肩の痛みも防げる
現在はテニスコーチとしても活動中。
こんにちは、理学療法士のしゅーぞーです。
サービスエースが取れた時の快感はなんとも言えませんね。
しかしそのサーブ、安定して打てますか?
必ずしも速いサーブが打てるから勝てるわけではありません。
私はこう考えています。
試合に強い人はスピードや回転をコントロールしています。
しかし今より一段速いサーブを安定して打つことが出来れば、プレーの幅は間違いなく広がります。
本記事ではそんな意欲あふれるあなたへ向けてお送りしていきます。
しゅーぞー
サーブは体のひねりが必要不可欠

腕の力はもちろん大事ですが、頼りすぎると肩を痛めやすくなります。
体のひねり戻しを生かすことがスピードアップの秘訣です。
ではどう体をひねっていくべきなのか。
3つご紹介します。
右肩をひねる

右肩をより後ろにひねれば背骨(体幹)も回旋します。
背骨をよりひねることでひねり戻しの力が生まれるのです!
左手は打つギリギリまで伸ばす
左手が早く下がってしまうと、体は開きやすくなります。
体の開きをぎりぎりまで抑えることで、スイングを一気に加速させることができます。
体を閉じてというのはスピンサーブだけでなくフラットサーブでも大事なのです。
トスアップ後の左手を後ろに流す

フェデラー選手やナダル選手がそうですが、トスアップ後の左手を後ろに流すことでも体のひねりが強くなります。
トスアップが変わるだけでもサーブも変わるかもしれません。
デルポトロ選手のサーブ
以上の3つを抑えてデルポトロ選手のサーブを見てみましょう!
デルポトロ選手は強力なサーブとフォアハンドが武器で、2009年の全米オープンではフェデラー選手を破り優勝を果たした選手です。
左手が打つギリギリまで伸びていることで体の開きが抑えられたトロフィーポーズです。
ダイナミックな動きですが基本を押さえたシンプルなスイングとも言えます。
まとめ
体をしっかりひねるには、
- 右肩をひねる
- トスアップ後は左手を後ろへ
- 左手は打つギリギリまで伸ばす
スピードを上げるには足はそろえるべき
ここは好みの部分でもありますが、スピードを上げるには足はそろえる方がおすすめ。
足をそろえるメリット
前への推進力を出しやすい
右足を前へよせることで、前への体重移動が大きくなります。
前への体重移動の力をボールに伝えられるとその分だけスピードも出しやすくなります。
より高い打点で打てる
両足でジャンプできるためより高い打点で打てます。
高い打点で打てれば、肩のひねる力も利用しやすいためスピードも出しやすくなります。
キリオス選手のサーブ
今度はキリオス選手のサーブを見てみましょう!
キリオス選手は2019年の調査でファーストサーブの平均速度が202km/hで1位を獲得しています(http://datatennis.net/archives/5538/調べ)。
ダイナミックなサーブですが、置きに行くような丁寧なトスアップが安定して速いサーブを打つ秘訣かもしれません・・・!
足は肩幅よりも広げておく
肩幅より広げておくと、後ろから前への体重移動を大きくできます。
他のプロでも肩幅以上に広げている選手は多いです。
広げる足はスイング方向に合わせる
スイング方向へ足が移動することで、よりスイングを力強くすることができます。
ベースラインと平行に近いと、体が閉じすぎて力が伝わりづらくなってしまいます。
キリオス選手のサーブについては下記の記事で詳しくまとめています。
よろしければご参考ください。
まとめ
足をそろえる場合は、
- 足は肩幅よりも広げる
- 広げた足はスイング方向に合わせる
この2点を踏まえて打ってみてください!
体幹を鍛えれば肩の痛みも防げる
体をひねりつつ、安定させたトロフィーポーズには体幹の筋力がとても大事です。
体幹の筋力が左右均等に鍛えればバランスの改善にも繋がりますよ。
安定したトロフィーポーズのために
- のけ反りブリッジで両方の肩甲骨・背中周り
- スクワットで右のお尻・もも裏
この2つのトレーニングがおすすめ。
肩甲骨を含めた背中全体、そして股関節が鍛えられることで体幹全体を鍛えられます。
サーブは普段使わない筋肉を使うため、しっかりと鍛えておくと障害予防にも繋がります。
左側の背筋も鍛えるべき
サーブを打ち続けると右側の背筋ばかりが大きくなり、バランスが崩れやすくなります。
そのためブリッジでは左手をより強く押し上げるくらいの意識が効果的かもしれません・・・!
のけ反りブリッジ
ブリッジは背骨裏側の細かい筋肉が鍛えられます。
腰を痛めない範囲で少しずつ行ってください・・・!
- 床に足を伸ばして座り、手で押し上げる(手・肩・足首で三角形ができる)
- 椅子に手をついて行う
- 床で行う(軽い範囲で)
- 床で行う(広い範囲で)
- 床で行う(手を足に近づける)
- 壁を手でつたって床までおりる、壁をつたって戻る

- 左右差を極力減らす
- 息が出来る範囲で行う
- 無理のない範囲で行う
スクワット
スクワットはお尻と太もも前の筋肉が鍛えられます。
ある程度ブリッジが行えてからの方がフォームが崩れづらくなります。
- 足は肩幅ほどに広げてテーブルなどを支えにして行う
- 手を組んで半分の高さまで行う
- 手を組んで深くまでしゃがむ
- 手を伸ばし徐々に足幅を狭める

- かかとは浮かないように
- 膝があまり前に出ないように
- 膝が内側に倒れないように
細かい注意事項や他のトレーニングに関しては下の記事でまとめています。
よろしければご参考ください。
最後に

スピードを出すためのサーブについてまとめました。
- 体のひねりで全身を使って打つ
- 足をそろえて、前へボールをぶつける
- ブリッジとスクワットで体幹を鍛える
この3つを意識してみてください・・・!
始めに伝えましたが、スピードと安定感を両立させたサーブが強いサーブです。
焦らず、じっくりと向き合っていってください。
この記事がを通して今より進化したサーブに繋れば嬉しいです。
本記事はここまでです。
ありがとうございました!