【テニス肘】脱サポーターしたいあなたへ

 
週一プレーヤー
「ひじの痛みがなかなか治りません。
どうすれば痛まないようになるの?」

今回はこんな声にお答えします。

本記事の内容

  • テニス肘の本当の原因
  • 肘に痛みが出やすいスイング
  • 段階別トレーニング
本記事の信頼性
理学療法士として6年間、都内のリハビリテーション病院にて脳卒中や整形外科のリハビリを担当してきました。
現在はテニスコーチとしても活動中。
得意分野は動作分析、皆様のお役に立てるようテニスと体の関係を探究していきます。

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は肘まわりの筋肉にストレスが加わって起きています。
片手バックハンドの方に多いですね。

ストレッチや超音波で改善されない場合はスイングを見直すのが大事。
あなたの痛みの原因を根本から見直していきましょう。

 
今回は片手バックハンドについて掘り下げますね!
(説明は右利きの場合で進めます)

留意点

今回ご紹介する内容に即効性はありません。
痛みが強い場合はある程度落ち着いてから取り組んでください。

テニス肘の本当の原因

テニス肘となった原因はスイングにあります。

片手バックハンドも含め、ストロークは肩を支点にスイングすべき。
しかしボールの衝撃に手首や肘が耐えられないとストレスとなり、痛みに繋がってしまったと考えられます。

ではどういったメカニズムで肘まわりが痛むのでしょうか。

肘まわりの筋肉は手の甲まで伸びている

引用元:筋骨格系のキネシオロジー

痛みが出ている筋肉でよく言われるのは「短橈側手根伸筋」という部位。
この筋肉は肘から手の甲まで続いています。

「曲げた肘を伸ばす」と「手首を起こす」といった動きで働く筋肉です。
この筋肉が片手バックハンドを打った時に働きすぎてしまうと、炎症・痛みに繋がってしまうワケです。

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痛みが長引きやすい原因は?

引用元:筋骨格系のキネシオロジー

先ほどの筋肉にはもう一つ役割があります。

それは「物を握る時に手首を固定させる」動きです。

例えば、

  • (ドアなどを)引っ張る動き
  • (ボールペンなどを)握る動き
  • (キーボードなどを)手首を起こす動き

肘まわりの筋肉はこういった普段の動きでも働きます。
ニスをしていなくても痛みが長引いているのは、普段のストレスも原因なのかもしれません。

肘に痛みが出やすいスイング

では実際にどんなスイングだと肘に負担がかかりやすいのでしょうか?
3つのパターンを挙げてみましょう。

肘が曲がっている(打点が近すぎる)

肘が曲がるとスイングの支点に肘も加わるため、肘まわりの負担となります。
打点が近くなった時も、肘は曲がりやすいですね。

肘は伸びきるべき

肩を支点とした、腕全体のスイングは肘の負担も抑えられます。
力強く打ちやすくなるため一石二鳥のスイングです。

体が開いている(打点が前すぎる)

体が前を向いたままのスイングは肘から先のスイングとなりやすい。
テイクバックが十分に取れていないと、体も開きやすくなりますね。

右足をしっかり踏み込む(クローズドスタンス)

右足が踏み込めれば、体のひねりを使ったスイングがしやすくなります。

強いボールでも右足さえ踏み込めれば、ラケット面を合わせるだけで打ち返せますよ。

テイクバックが低い

高いボールの処理やトップスピンをかける時にテイクバックが低いのも肘の負担に。
これは下から上に振り上げるスイングを手首に頼りやすくなるため。

テイクバックは高め&ラケットは立てる

10数年前と比べてラケットは進化し、高く弾むボールが増えました。
その影響でマッケンローやレンドルのような、低いテイクバックの選手は減りました。

テイクバックが高くなれば振り子の力を利用でき、腕全体で振りぬけるようになります。

参考にしたいおすすめ選手【3選】

ここで質問ですが、好きな選手はいますか?

良いイメージがあるとスイングも変えやすいです。
ここでは私なりのおすすめ選手も上げておきますね。

Stanislas Wawrinka(ワウリンカ選手)

先ほどの写真の選手ですね。
ダイナミックなスイングで、高い打点からでも打ち切れる攻撃力はフォアハンドより強力かも?

オープンスタンスでも強烈なボールを打ち切ってしまうので、体幹も素晴らしいと思います。

Richard Gasquet(ガスケ選手)

ガスケ選手は厚いグリップから放たれる強烈なトップスピンが持ち味。
やはりテイクバックは高めで、腕全体で振り上げるスイングは参考にしやすいかも?

Grigor Dimitrov(ディミトロフ選手)

ディミトロフ選手は左腕の動きが特徴的。
フォロースルーで左腕が後ろまで引き寄せられることで、より力強いスイングに繋がります。

片手バックハンドでも左腕の使い方は大事かもしれませんね。

以上が個人的なおすすめ選手です。
参考にする選手は身近な人でももちろんOK。

色々な選手を真似して取り入れてましょう。

【テニス肘改善】段階別トレーニング

クリニックでは超音波やストレッチなど、その場の痛みを取り除くのがメイン。
しかし肘まわり筋力が弱いままだと普段のストレスにも耐えられず、痛みも繰り返しやすいです。

むやみに筋トレをすべきでなく、痛みの症状に合わせた段階的なトレーニングを行っていきましょう。

 
自分に合ったペースで、少しずつ試してください!

普段から痛みがある

テニスとは関係ない場面でも痛みが出てしまう場合は、まだ炎症が続いているかも。
痛みが長引いていたらトレーニングも控えるのがベスト。

ストレッチ、軽めのグーパー

適度に筋肉が伸ばしたストレッチ(10数秒でOK)から始めます。
硬くなっている筋肉をストレッチすることで痛みも落ち着きやすくなります。

ストレッチ後は軽めのグーパーで準備運動。
これで肘まわりの筋肉が働きやすい準備が整います。

痛みが出やすい動きを控える

  • 左手でもできる動きは左手で
  • 長時間握る動きは控える
  • キーボードを打つ時は、手首の下にタオルを置く

手の甲を上げたり、握るといった動きが肘の負担に。
どうしても難しい場合は、手の甲が上がりすぎないよう手首にテーピングを巻くのもオススメです。

普段は痛まなくなってきた

ここから少しずつ負荷をかけていきます。
痛みが出ない、適切な負荷があなたの関節を守ります。

肘まわりの筋トレ

肘まわりの筋力が強くなることで、ラケットも支えやすくなります。
痛みが出ない、適度な負荷があなたの肘・手首を守ります。

グーパーで指先まで動かしたら「タオルを絞る」トレーニングがおすすめ。
5秒、10秒と絞る時間を増やすことで筋力も付いてきますよ。

体幹の筋トレ

肘まわりの負担となった原因は下半身が安定していない場合も。
下半身の土台が、理想的なバックハンドに繋がるはずです。

腕立て伏せやスクワット、足上げ腹筋などで全身を整えていきましょう。

筋トレでも痛みが出なければ

タオルを10秒ほど絞っても痛まなくなってきたらテニスしてみてもいいかも。
ここからは実践的に取り組んでいきましょう。

スイングの矯正

もちろんですが、大振りのスイングから入るのはNGです。
ゆったりなスイングから始めて、少しずつ早めるのが力みのないスイングに繋がります。

  1. 力が入りやすい打点を探す
  2. 球出しでゆったりとフラットなボールから打つ
  3. 肩を支点に少しずつトップスピンをかけていく


ラケットを壁に押しつけたりして、力が入りやすい打点を探してみましょう。
力が入りやすい打点が探せたら、ゆったりなスイングからボールを打っていきます。

「どう打つと楽にボールを飛ばせるのか」

スイングに窮屈さを感じていたら、まだ肘の負担が大きいのかも。
先ほど挙げたスイングのポイントを意識して取り組んでみてください。

ラリー、ポイント形式となったら

まずは相手のボールに慣れていきましょう。
同じコースへ、ラケット面を合わせるように調整。

間違っても強打はNGですよ!

痛みを繰り返さないために

ここからは再発予防の段階。
久々にテニスをする時もおすすめです。

入念なウォーミングアップ

まずはウォーミングアップからしっかり入っていきましょう。

肘まわりの負担を減らすには、全身を使ってスイングすることが大事。
20~30分のアップがあなたのパフォーマンスを引き上げます。

ウォーミングアップについてはこちらの記事をどうぞ。

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ゆったりなスイングからスタート

痛みが落ち着いた状態でも初めからスピンをかけるのは控えるべき。

ゆったりと、力が入りやすい打点でスイングすることから始める。
スピンやコースの打ち分けはその後でも十分です。

最後に

長引くテニス肘には段階的なトレーニングが大事。

痛みを忘れ、のびのびとプレーできる日に向かって頑張ってみてください。
微力ながら応援させて頂きます。

本記事が少しでもあなたのお力になれば幸いです。

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